ステェートメント
私は一つのカテゴリーに留まらず具象、抽象、彫刻、そして版画の作品を制作していますが、それぞれのミディアムは、私の中でお互いに関連し合いそして刺激しあっています。
たとえば2002年秋より始めた彫刻は、人物を描く上で必要と思い学び始めました。解剖学を更に勉強し、そして平面から立体への移行であり、2次元のキャンバス上で人物や静物をより立体化させ、線としてでは無く、形として捕らえ、より深みがあるものとして創り上げていきたかったからです。それらは、私が人物画を描く上で大いに生かされていると信じています。彫刻を学んだ事によって異なった角度から物体を眺め、私の視点を豊かなものにしてくれ、私が絵画を描く際大いに役立っています。
そして、静物画で培った色使い、遠近感、コンポジション(構成)などは私の抽象画に活かされいて、静物画で使用するオブジェクトに映る回りの形や色、そして、それらから反射し放たれる光と影、全てのものが、私が創り出す抽象画にアイデアを与えてくれています。
このようにして私が今までに関わった全てのカテゴリは相互作用として私の作品の中で影響しあっているのです。
絵画を始めた時からの一貫した拘りは、人物画を描く際、キャンバスの中の人物と絵を見る側が、会話が出来る作品を制作したいと思い続けてきました。それは他のカテゴリの私の作品にも言える事で、私はその様な見る側へ深い感情を呼び起こす様な作品を今後も創作していきたいと思っています。
高木 真弓
|